スパンッ




山崎「来ると思ったで」




絵美「くると思ったって、クスッ。聞いてたじゃない」





山崎「なんや、絵美には全部お見通しか」





絵美「くノ一をなめてもらっちゃあ困りまっせ!!!!」






ギュッ





絵美「…え?烝?」




山崎「アホ。無理すんなや」





絵美「私は……まだ…1人前の監察じゃ…ないみたいね。心情を読まれるようじゃ…」





山崎「相手が悪かっただけや。言ったやろ?絵美の事ならいつも見てるで、て。忘れたんかいな」




絵美「…ふっ…うぅ………」





山崎「泣け泣け」





悔しかった。




言い返してやりたかった。




私にはいつも何かが纏わりつく。





お願いだから放っておいてよ…。






私はしばらく烝の胸で泣いていた。




烝も黙ってただただ私の頭を撫でてくれた。























その光景を幹部が見ていただなんて絵美が気づくことはなかった。






…………………………………………







山崎「こらまた酷い顔やな」




絵美「うるさい」




泣いたせいで目は腫れ、鼻も赤くなっていた。





絵美「そうだ、近藤さんとこ行かないと!」





グイッ





山崎「待ちや!わいに何か伝えることあるんやろ?」




絵美「え?ないよ?」





山崎「はぁ?だってさっき伊藤さんに…」





絵美「あぁ、あそこから取り敢えず逃げたかったからあの時にいなかった烝の名前借りただけ」






山崎「(ワナワナワナワナワナワナ)」






絵美「ご、ごめん!でもやっぱり烝の部屋来て良かった!スッキリした。ありがとね」






スパンッ





山崎「……………………かわええ」






絵美の最後の言葉で山崎の怒りも収まりその日は1日上機嫌だったとか…