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土方「ふざけるなっっっ!!!!」




真昼間に大声で怒鳴るのは我らの副長。



一体何があったのかと言うと…



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絵美「明日、慶喜公の元へ向かいます」




土方「まだ帰って来たばかりだろうが。ダメだ」




絵美にとっては予想通りの反応だった。




しかし1年の猶予を過ぎた今、一刻も早く戻らなくてはならない状況。




伊東が動き出すまでにまだ3年はあるし大きな戦も暫くはない。




軍事的な話をするにも絶好の時期なのだ。




それに絵美は許可を貰いに来たわけではなく報告に来ただけ。




つまり土方の返事など初めから求めていないのだ。




絵美「土方さんが反対しても私は行きます。慶喜公と約束をした期限もとうに過ぎていますので、これ以上待たせるわけにはいきません」



土方「今までのことを話せば慶喜公だって理解してくださる筈だ。分かったらさっさと仕事に戻れ」




絵美「そもそも私はあなたに許可を貰いに来たわけじゃありません。あくまでも報告に来ただけ。では失礼します」




スパンッ





土方「ふざけるなっっっ!!!!」





んの野郎、と溜まっている仕事を放り投げて絵美を追いかける土方。





土方「おいっ!!待て絵美!!!」





土方の声も無視して絵美が向かった先はここの組織の1番偉い人の部屋。




スパンッ





絵美「近藤さん、失礼します!絵美です!!」




ガコンッ ガコンッ




土・沖「声をかけてから襖を開けろ(なさい)!!!!!!」




近藤の部屋には何故か沖田もいた。





お邪魔虫め。




絵美「そんな事より近藤さん、ご報告が」





大の男に強く殴られ痛む頭を摩りながら近藤に向く絵美。





近藤「ど、どうしたんだ一体」





土方「絵美、良い加減にしやがれ。士道二背クベカラズ。切腹にするぞ」




絵美「士道には背いてません。自分の志を貫こうとしているだけです」



土方「何が志だ」




フンッと鼻で笑う土方に沸々と怒りが湧いてきた。




絵美「何なのよその態度は!!私が今まで誰の為に動いて来たと思ってるの?!あなた達が上にのし上りたいって言うから私がどれだけ奔走してきたか分かってる?!歴史を知った上であなた達を何とか死なせずに国民を上様の隣で導けるようにさせようとしてるのは誰の為だか分かってる?!」





しまった…と気付いた時には既に遅かったようで、絵美の口は止まらなかった。