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絵美「………っ……ひっく…うぅ…」




「お前、何で泣いとるん?」




絵美「……っ…誰…?」




「わいは山崎烝。監察型のな。お前は?」





絵美「胡桃沢 絵美です。あの…この着物は貴方が…?」





山崎「あぁ、潜入捜査の時に何回か着てた奴やな」




絵美「ありがとうございます」





山崎「良いって。それより、良い色しとんな。絵美の髪は」





気持ち悪いーーー。




そう言われると思っていたが彼はその逆で褒めてくれた。




山崎「で、何で泣いておったん?」




絵美「えーっと…家族に…会いたいから…です…ね…」




山崎「嘘」




絵美「え?」




山崎「嘘なんやろ?」




絵美「え、嫌、本当です…よ…」




山崎「クックク、絵美は嘘が下手やな。無理に話さんでもええよ。けど、嘘は辞めえ」




絵美「ごめんなさい…」




私って嘘が下手なのかな?




山崎「そんなことより、絵美は部屋戻らんでええの?幹部の皆はん心配しとるんやないか?」



絵美「あ…そう言えば…」




山崎「早よ戻りい。風呂上がったばっかりなんやし。湯冷めするで」




絵美「はい。では、」




山崎「ほな」




山崎さんと別れた後は真っ直ぐ部屋へ戻った。



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スパンッ



原田「おー、お帰り!随分と長い厠だったな」




絵美「ちょ、ちょっと道に迷っちゃったんです!!」




ニタニタと気持ち悪い笑を浮かべる原田に殺意が湧いたことは内緒にしておこう。




沖田「そろそろ寝ましょう」





永倉「そうだな。蝋燭消すぞー!」





こうして一日は過ぎて行った。