藤堂「これ、監察型から借りてきたから使って!」




絵美「ありがとうございます」




藤堂がくれたのは紺色に牡丹の花が咲いている女物の着物だった。




そしてまだ幹部や隊士達がお風呂に入っていないと聞き、素早くお風呂から上がった。




そして髪を緩くお団子結びにして出た。




絵美「お待たせしました」




藤堂「絵美…、可愛いな/////////」




絵美「え…、あ、ありがとうございます////////」





藤堂「えっと…じゃあ…部屋行くか…」




絵美「あ、はい!」




可愛いなんてストレートに言われたの初めてだったから変に緊張してしまった。




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スパンッ




全員「あ…//////」




沖田「絵美さん!?とても可愛いです!」



斎藤「凄く綺麗だ…////////」



絵美「あ、ありがとうございます//////」




原田「じ、じゃあ俺達は風呂入って来るから良い子で待ってろ」



そう言って原田に頭を撫でられると嬉しそうに笑った。



絵美「はい」




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幹部が出てから数分後、沢山の足音が聞こえた。




スパンッ




徐々に近づいてくる足音はやがて私のいる部屋の前で止まり、襖が勢い良く、開いた。




絵美「(ビクッ)」




隊士「よう、お嬢ちゃん」




絵美「な、何ですか?幹部の皆さんならお風呂に…」



隊士「んなこと知ってんだよ!俺達はただお前に分からせてやろうとしてるだけだ」




絵美「な、何をですか?」




隊士「何をって、いつまでもここにいたらどうなるかって事だ。やれっ!」




隊士がそう言うと後ろにいた竹刀を持った男たちが私に襲いかかってきた。




ゴスッ バキッ



隊士達は私を素手で殴ったり、竹刀を使ったりと私を気が済むまで痛めつけた。



絵美「う"っ…」





隊士は私の髪を鷲掴み、起こすと耳元で言った。





隊士「顔は外してやったんだ。感謝しろ?」





隊士「お前、この事を幹部の誰かに言ったら斬るからな。覚えとけ」





隊士達はそれだけ言うと足早に部屋を後にした。





絵美「な…んで?ここでも…私はいじめられるの?私が……何をしたのよっ…」




一人涙を流していると幹部達が戻ってきた。




スパンッ




幹部「っ!?」



永倉「おい、どうしたんだ!?」




原田「なんかあったのか?」





絵美「……えっと…、なんか寂しくなっちゃって」




私がそう言うと皆悲しそうに目を伏せた。




沖田「……そうですよね。絵美さんは1人でここに来て家族や友達と離れ離れになってしまいましたからね」





藤堂「……そりゃ、寂しいよな」





絵美「あはは、私ちょっと厠へ行って来ます」





スパンッ




斎藤「胡桃沢…」





沖田「寂しかったなんて嘘ですよね?」





藤堂「あぁ。だって絵美は自害してここに来たんだろ?」





原田「じゃあ…何で泣いてんだ?」






永倉「…………分かんねえ」