絵美「ねえ、私明日からお仕事復帰しても良い?」




土方「なに馬鹿なこと言ってる。折角俺が休暇をやったんだぞ?素直に休暇を楽しめよ」




絵美「いや〜、私休暇をもらってもする事なくてさ。暇で暇でつまんないのよね」




土方「変な奴だな」




絵美「私じっとしてることが嫌いでさ…」




土方「こっちからしたらじっとしていてくれた方がありがてえんだがな」




絵美「どういう意味よ」




土方「…別に……」





ギロっと土方を睨むと大人しくなった。



絵美「ねえ、土方さん」





土方「あ?」




絵美「もしも自分だけが未来を知っていて…それが良いことばかりでなかったら……、如何なる代償が必要でも仲間の為、近藤さんの為に歴史を変えられる?」




私がそう聞くと少し考えるそぶりを見せ、彼は口を開いた。




土方「俺は新撰組、副長だ。代償がなんだろが同志の為なら何だってやる。大体、歴史なんざ気にしねえ。未来に伝わってる歴史はハッタリかもしんねえだろ?俺は俺なりのやり方で近藤さんたちを勝利へ導くんだ」




不覚にもカッコイイと思ってしまった。




絵美「そっか、そうだよね。歴史なんて一々気にしてたらキリないもんね」




土方にはそう言ったもののやはりこの池田屋事件までしっかり未来に伝わる歴史通りだ。



きっとこれから先も全てのことが歴史通りに動くはず。



慶喜を味方にしておいてよかった。




何かと動きやすい。



慶喜は私には甘いから何かやらかしても大目に見てくれるだろうし。



土方「お前、何かと1人で溜め込むんじゃねえぞ。ここは馬鹿ばっかだが頼りになる奴はたくさんいるんだからな」




土方さんもそう。



いつも私に甘い。



絵美「うん、ありがとう」