「お母さん、ネクタイ取って」 「はいはい。もー、今日は早く支度して写真撮ろうと思ってたのに」 「写真?入学記念?そんなのいらないよ」 私は、全身鏡の前に立ってスカートのホックを止めながらそういった。 「何でよ。記念撮影は大事よ。」 「そーかなー」 私は、ローファーを引っ掛けて玄関のドアに手をかけた。 「別に、ずっと一緒なんだしいらなくない?」 「ふふっ。そうね、いってらっしゃい」