「だから…」 あやちゃんが、その手を取った。 「だから、ゆうちゃんだから許すの。怒らない。」 そういうあやちゃんの顔はお風呂上がりのせいか、赤くて、 目はうるうると潤っていて、 上目遣いで見てくるその姿が… 「うん」 俺は俺を握ったあやちゃんの手をそっと退けて、洗面所を出た。