「はい」
「聞いてもいい?」
「なんなりと」
「彼女いるの?」
「いない」
「好きな人は?」
「いない」
「今までは?」
「いない」
「好きなタイプは?」
「…無難な人」
「…ぷっ 何それ」
「でも破天荒でもいいかな」
「はははっ、無難で破天荒っておかしいでしょ
何人から告白されたの?」
「分かんない」
「告白された時、どんな気持ちなの?」
「ちょっと嬉しい でも罪悪感の方が大きい」
「へぇ!ちょっと嬉しいのか。」
「うん」
あやちゃんは、楽しそうに笑いながら起き上がる。
「なんでそんなにイケメンに生まれてきたの?」
「分かんない」
「妹さんも可愛いの?」
「モデルしてる」
「…え、綾瀬梨子って…はっっっ!まさか、セリコ!?」
「うん」
妹は読モ出の結構有名なモデルで、最近たまにテレビに出ている。
なんで、事務所の担当が 芸名を「あやせりこ」の「セリコ」の部分をとったのかセンスがわからないけど…
まあもう世間に馴染んでるから、いいんだろう。
「へぇ〜…そうだったの…めちゃくちゃすごいね…」
「まあ」
「性格は、ゆうちゃんと似てるの?」
「正反対」
「はははっ、そうなんだ。
仲はいいの?」
「んー、悪くはない。梨子は東京で一人暮らししてるし最近はあんまり会ってない」
そっか、そっか、とあやちゃんは頷きながら納得する。

