「先生のせいだよぉ…ッ。。」
熱で頭の思考回路がイマイチ。
自分でも何を言ってしまってるのか考えられない。
それでも私は流れてしまう涙を必死に拭いながら、声をふりしぼった。
「先生が…合コン、行ってもいいなんて…言うからぁ…ッ。先生のばかぁ…。。」
「・・・」
ぼやっとする視界で先生を見た。
間接照明の頼りない灯りと、涙で、先生がどんな顔してるのか分からない。
きっと、呆れてるよ。
「ずっと…ずぅーっと、好きって伝えても…先生には届かないッ…10年経っても、嫌いになれなくて…苦しいよぉ。。」
ーーーーーーーバフッ。
え?
一瞬の出来事。
寝ている私に壁ドンならぬ、ベットドン。
覆い被さった先生が私を見おろした。
「美奈。」
優しく包み込んでくれるような声。
いつもの意地悪な声じゃない。
あれ?今初めて名前で呼んでもらえたっ?
そんなことより、えーっと、この状況は…
いくら考えようとしても、思考回路がぷっつり。これって、熱のせい?
「俺のことしか見えてないんだろ?
なんで合コンなんて行くんだよ、ばか。」
「せんせ…?」
少し目が慣れたせいか、先生の顔が見えた。
先生の意地悪な笑み。
どういうこと?
「いつもいつも、可愛い告白してくるし…」
今度はちょっと照れた困った顔…?
ぽぉーっと先生の顔を見つめてると、今度は
むっとして…
「俺の顔見たら、何て言うんだっけ?
まだ、聞いてないぞ?」
先生の顔を見たら…
自然と口から出てきてしまう。
「…せんせ、好き。」
好き、好き、好き。
今までたくさん伝えてきたこの気持ち。
いつも、先生は『はいはい。』って…
「俺も、美奈が好きだ。」
「え…」
何かよく分かんなくなってきた…
頭ぼーっとするし、何だか胸のあたりはドキドキだし…



