「そう…か。」
先生はそれだけ呟くと、ベットの横のイスに座り込んだ。
先生はどうしたものか…的な表情で、黙ってしまった。
ん~…何か私、とんでもないこと言っちゃったのかなぁ。
「先生?私…何か昨日の夜…変なこと言いましたか?」
「・・・」
あれ?無視?
と、思いながら…そろそろと昨日は何にもなかった事を説明した。
もちろん、合コンに行って酔って男の子にホテルへ連れて行かれてシャワーの途中で逃げてきて風邪を引いたなんか言えないから、そこのとこは伏せて…
「その、眠くなってついベンチでうたた寝…」
「その割には、酒の匂いがしたんだけどな。」
「あ、えっと、それは…」
「合コン、行ったのか?」
あわわわっっ。。
先生、何か怒ってる?
「正直に話さないと、今度の薬は激苦だぞ。」
えっ!?
やだやだやだっ!!
「合コン、行きました…」
「そうだったな。」
はい……って、え??
そうだったな?
先生のその知ってたぞ的な口ぶりは…何?
「昨日の夜、聞いたんだ。」
あ、昨日の夜…白状したんですね、私。
「昨日の夜、何を話したか知りたいか?」
「え、はい。」
「だったら、覚えてるところまで昨日何があったか、話しなさい。」
う~…そうきたかぁ。。
でも、昨日の話の内容も気になるし…
「はい…話します。。」
余裕な表情で私を見ていた先生に負けて、私はぽつりぽつりと昨日の出来事を話した。
話の途中、私が男の子に連れられて居酒屋さんから出たところの当たりから、先生の整ったキレイな顔がだんだんと険しいものに…
「…それで、髪も体も濡れたまま服を着て、出てきちゃって…気づいたら、ベンチで動けなくなって……」
記憶の最後を話終え、先生の顔を覗くように見ようとすると…
ーーーーーギュッ。。
「せ、せんせっ!?」
突然、夢でしか見たことなかった先生からのハグにビックリして固まってしまった。
清潔そうな白衣の匂いと、先生のTシャツからか…柔軟剤のいい匂いがして、ちょっとホッとしてみたり…



