「……。」
しばらく沈黙が続くと須賀は、
「さて、そろそろ戻るとするか」
そう言い立ち上がった瞬間
カチャッと懐中時計が落ちた。
「これ…落ちたわよ?」
懐中時計を拾って渡してくれる。
「あぁ…すまない。ありがとう」
「懐中時計…好きなの?素敵な時計ね」
「あぁ、結構長持ちするし色々使えていいんだよ…これ。
あ、そうだ。良かったらこれやるよ!」
そう言い懐中時計を吉田恭子に渡した。
「えっ…でも」
「お守り。きっと君を守ってくれるよ!」
ニコッと微笑んだ。
「…ありがとう」
大事そうにその時計を見ていた。



