自宅に着くとチャイムを鳴らす。
「それにしても須賀先輩の家って大きいですよね」
「すご~い!!」
望美も驚いていた。
「智也のお父さんは、有名な精神科の先生だからね!」
「そ、そうでしたね」
ダメだ…本来の私なら初めての須賀先輩の自宅に大喜びするはずなのに
事件の事があって喜ぶ気が起きなかった。
そうしたらガチャッとドアが開いた。
「あら、いらっしゃい。
話は、聞いてるわ。どうぞ」
須賀先輩のお母さんが笑顔で迎えてくれた。
「あの初めまして。
これ…よかったらどうぞ」
私が代表して手土産を渡す。
「あら、そんなのいいのに…。私は、智也の母親です。
まぁ、可愛いらくて礼儀正しいお嬢さん達ね」
「いえ…そんな」
須賀先輩のお母さんは、ほんわかしたような人だった。



