「私なら…殺せるんですか?」

「……。」
何も言わない須賀先輩。

それが自分と望美との違いだった。
この人にとったら私は、望美より下なのだ。

この世界の須賀先輩は、私の知っている須賀先輩じゃない。
こんな人…

違う!!

恐怖とショックで後退りをする。
こんなの嘘よ…

「…ごめん。
恭子…ごめん」
何度も謝りながら近づいてくる。

このままだと殺されてしまう。
須賀先輩に…夢魔に

そんなの嫌っ!!

足が後退りするとカランとナイフに触れる。
まるで、これで刺せと言わんばかりに