こんないい加減な条件なんて誰も呑まない。
なのに
須賀先輩は、その果物ナイフを手に取る。
(須賀先輩…!?)
持っているナイフを眺めている。
「そう…そのナイフで選んで殺すのよ?
騙しても無駄よ…私は、見てるんだから」
「さぁ、殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ…キャハハッ…」
奇声を上げる。
静かに私を見る須賀先輩。
その目は、ハッキリと私を捉える。
まさか…
須賀先輩は、私を殺そうとしているの!?
「どうして…私にしたの?」
私だってずっと須賀先輩を見ていた。
想ってたのに…
望美に負けないぐらいに
「…ごめん。
本当にごめん。俺は、望美を殺せない」
じゃあ、私ならいいの…?



