「どこが、いい条件よ!?
そんなのダメよ!!」
私は、必死に言う。

「なら…2人共…この子に殺されるのね。
いいわよ…それでも」

そうすると望美が果物ナイフを私達に向けて動き出そうとする。

「望美!?」
慌てて須賀君が望美の名前を呼ぶ。

「響子…あなたには、2人を殺せたら助けてあげる。
元の世界に戻してあげるわ」
ニヤニヤ笑いながら言ってきた。

「い、嫌よ…私は、そんな事しない」
2人を殺す事なんて出来ないわ!!

だが、須賀先輩は…
「その条件呑んだら本当に約束を守るのか?」
そう訊ねていた。

…須賀先輩!?

「えぇ、守るわ
さぁ…どっちを選ぶの?ナイフを拾って考えて」

カランと足元にいつの間にか果物ナイフが置かれていた。

(これで…殺せと?)