並んでから、二時間ほど…。 次が僕らの番。 なのに、「あっ!ねぇ?朱希!」 と、聞こえた。 これを乗りきれば…。 「朱希。あいつ、坂本と結城じゃない?」 って、聞こえた。 ビクッ!と、反応して後ろを見た。 口を大きく開けた、朱希がいる。 「え?……なっん…、で。」 動揺する朱希。 バッ!と、走り出した。 「待って!」と、手を差し出した。 遠くて、届かないけど…。 必死に…。