今日も、いつもと同じ幸せな時間が待っている…なんて思っていた。
そんな長続きするわけないのにね…

「もうちょっとで文化祭だねぇ」

彩芽は機嫌がよく、ルンルン気分で私に話しかけてくる。

文化祭かぁ…
もうそんな時期か…

なんて彩芽と話していると先生が教室に足を踏み入れた。

「HRはじめるぞ〜」

その声とともに、皆は自分の席へと座りはじめる。

「文化祭の実行委員を決めるぞ〜。男女1人ずつな。やりたいやつ挙手〜」

もちろん誰もやりたいはずなんてなくて、教室はシーンと静まりかえる。

「じゃ、じゃんけんしろ〜。」

ぎゃーぎゃーと騒ぎまわる教室。
じゃんけんかぁ…
ま、これだけ女子がいるなら負けるわけないよね。




ーーーーー

「やった!勝ったー」

無事、私は勝つことができ、彩芽のもとへといく。

「沙耶〜!これで文化祭は面倒なことにならずに迎えられるね♪てかさ、一ノ瀬さんらしいよ。実行委員」

一ノ瀬さん…?
あ、あの大人しい子か。