「沙耶、それはお前の本心か?ちげぇだろ?」
真剣に私を見つめる強い瞳。
今まで見たことないくらい真剣だった。
違うことくらい分かってる。
でもね?
俊平が私に戻ってきてほしいなんて思うはずがない。
「本心だし!…それに…本気だったのは私だけだし…」
下を向いて呟く私の腕を勢い良く掴むと、早歩きで足を運ばず大雅。
「ちょっ!どこ行ってんの?」
「いいから。ついてこい」
何よ…
急にそんな真剣になっちゃってさ。
なんて考えていると大雅の足が止まった。
「見てみろよ」
そこは公園だった。
木でできたオシャレなベンチ。
ベンチに横になって額の上に腕をのせている俊平がいた。
「何で…」
この公園。
このベンチ。
今でも覚えているよ?
忘れたりなんてしない。
だってここが私達の始まりの場所だから。
「ここで、告白されたりした?」

