愛ノ女神さま。



ミドリ様はどうするのだろう…。


そんなことを考えながら、お昼ごはんを作るために、厨房へ向かう。

フードのついている、黒いマントを頭まで被り、髪が絶対に出ることのないように、綺麗にしまった。


これも、アオイ様対策。

小さな頃から、このマントが好きで、ずっと着ていた私。

前に1度、フードを被らずに、マントを着ていた事があった。

私の姿を見て、何でも欲しがるアオイ様が

「桃花の髪が欲しい」と言って、前にハサミを持って襲ってきたことがあったのだ。

その時は、なんとか誤魔化したのだけれど。


それ以来、絶対にマントを着るようにしている。



厨房に着き、ゆっくりとアンティーク調の扉を開ける。

──キィィ…


「「桃花様、お待ちしておりました。」」


厨房へ入ると、私を待っていた、メイド 10人ほどが、揃って礼をしてくれた。


「それでは、作業に取りかかって下さい。」


私はそれだけ指示を出すと、また自室へと戻る。


アオイ様からの要望で、お茶の時間に食べるクッキーを買いにいかなければいけないからだ。


いつものクッキー屋さんに行くためには、片道30分の道を歩いていかなければならない。

それでは、他の仕事が疎かになってしまうから、最近は、魔法を使って瞬間移動をして、買いに行くようにしている。