愛ノ女神さま。



「……わかったかしら。


勝手に私の実娘だと勘違いして、遊び呆けていられるのも今日までよ。

今までも、散々ヒントをあげてきたのに。

バカな子。



──今夜、桃花が御堂家の正式な跡取りだと発表するわ。

発表が終わったら、すぐに荷物をまとめてセルヴァント養成学校に行くのよ。」


静かに言ったミドリ様の言葉を聞いて、アオイ様の顔が青ざめていく。

…………それも、そのはず。



セルヴァント養成学校は、数ある国立学校の中でも断トツの厳しさを誇る学校なのだ。

この世界は色々な国の言葉が混在していて分かりにくいけど……

セルヴァントとは、フランス語で“メイド・女中”を表す言葉である。


すなわち、セルヴァント養成学校はメイド養成学校なのだ。


「…………っ!」


みるみると、顔が青ざめていくアオイ様は、耐えきれなくなったかのように、この部屋を後にした。


「アオイ様っ!」


メイドであり、アオイ様専用の使用人でもある私は、アオイ様の後を追おうとすぐさま部屋を駆け出したが


─パシッ


目の前にいる、ミドリ様に腕を掴まれてしまった。