振り返った瞬間

私の方に向かって、軽自動車が……



まるで襲いかかってくるように。



私は、そのまま意識を失った。







目が覚めた時にいたのは、病院のベッドの上。

幸い、私は一命をとりとめたようだ。


ピーピーピーピー

私の胴体に繋がれた器械音が、病室に響く。

頭を起こそうとする

ゔゔっ………

激しい頭痛が私を襲う。

「目覚めた?」

ふいに声がした。

その声は……

「り、亮斗先輩……⁇なんで、ここにいるんですか……」

先輩は私が寝ていたベッドの隣で椅子に座っていた。

ましてや好きな人だ。

「あのね………