「いった…。」
「我慢しなよ。バカだなぁ…。なんで反抗しないのさ!男だったらガツンといかなちゃ!!」
「いった!!痛いって先輩!」
「あんたこれくらい我慢しなよ。自分で作った怪我なんだから。」
そう言って消毒液を傷口へ塗る。
「…はい。」
「ホント世話やけるね。あんた。」
「…すいません。」
「ハァ…。」
先輩がいきなり僕の目の前に立った。
「…?…うわ!!」
「笑いな!」
僕のほっぺを引っぱった先輩がお手本を見せてくれた。
…きれい…。
「…ぼくには…そんな素敵な笑顔…無理です…。」
「あんた…あたしがこんな思いして笑ってあげてんのに…はずいんだからね!!」
そういって顔を赤くする先輩。
…かわいいところもあるんだ…。

