君に2度も恋をする

パパ「それに姫華の名前を決めたのは
   俺たちだ
   姫華の事は自分たちの娘のように
   俺たちも可愛がっていた
   アランとミシェルの家の事情も
   知っていた、だから引き取った
   自分たちの本当の娘にしようと
   思ったから」

名前……
パパとママがつけてくれたんだ
フランスのパパとママは
日本のお友達としか言ってくれなかったから
誰なのかは知らなかった

パパ「そんな本当の娘のように
   育ててきた子が
   育ててきた十年間一度も
   我が儘もお願いも文句も
   言わずに育った
   姫華、我が儘言ったって
   文句言ったって
   良いんだぞ?
   俺たちの娘なんだから」

パパの話を聞いて
姫華は涙が
止まらなくなった

私もパパとママのことを
本当のパパとママのように思ってる
でも、心のどこかで
我が儘なんて言っちゃいけない
迷惑かけちゃいけないって
思ってた
だって、血のつながりなんて
ないのだから