両親を失っても一度も
泣いていなかった姫華
ただ俺たちの前で泣かなかっただけで
夜一人で泣いていたみたいだった
朝起こしに行くと
姫華の頬に涙の痕があったから

そんな姫華がないて
俺と父さんに
『なんで?
 ヒック……なんでパパとママが
 死ななきゃいけなかったの??』
俺と父さんは
泣いている姫華に
何も言ってあげられなかった
ただ父さんはそっと姫華を抱きしめた