入学式でも教室でも、緊張していたけれど沢山の人が話しかけてくれた。


みんな良いひとで良かった…。


校舎を回って、帰ろうとしたときだった。
どこからか音が聞こえてくる…?


何故だか僕はその音に惹きつけられた。


「何だろう?とっても心地いい音がする…。いったいどこから?」


その音を辿っていくと、今はほとんど使われていないという音楽室に辿り着いた。

僕はこの心地いい音の正体がしりたくなった…。

そっとドアの影から中を覗いた。

「うわぁ~!なんてキレイな人なんだろう…。まるで女神様みたいだ…。」

僕は、彼女の演奏は疲れた心を癒やす、「女神のしらべ」のようだと思った。