「あ、ちょ...、私が出すのー!!」



だってこんなにも迷惑かけちゃったんだもん、

日誌出すくらい私がやるってば!





「おーれーがーやーるーのー!!!」




「わーたーしーがーやーりーまーすーう!!!!」




気がつけば二人は
日誌の奪い合いになっていた





「とった!!」




日誌を奪い返した私は

そのまま背後のドアへ猛ダッシュ!









....しようとしたのだけれども、






「ちょ、まって!! あっ、」


「わあっ!!!」





ドテーンッ!!




腕を掴まれたらしく

そのまま滑って二人して転倒。










てか床滑りすぎでしょ!!!
とんだけ綺麗にしたのよ私達!!!!






「いてててて....
ごめん綾瀬くん、大丈―」






えっ








こ、これは....


















私は綾瀬くんと向かい合う形で



彼の足の上に尻餅をついます。
















....なんで!?










どんな転び方したの私達!!!







わたしの頭がはてなマークでいっぱいになっていると、


綾瀬くんが口を開いた






「橘」




ビクンと、心臓が跳ね上がる




「お前さ....」



「はいすみませんでしたごめんなさい死んで詫びますどうかお許しをっ!!!」



あわあわと謝って、立ち上がろうとすると



「わっ!!」



腰にがっしりと手を回されて

私は再び綾瀬くんの膝の上へ...





って、ちょっと!!

恥ずかしすぎるよこの格好は!!!



「ああああ綾瀬くんっ!
(心臓持たないから)やめてっ!!」



ジタバタと抵抗してもキツく抱きしめられたまま....



「橘....」


ビクビクッ

耳元で囁くなんて...反則だよバカっっ!!!!



心臓の音が綾瀬くんに聞こえちゃうんじゃ....



そのくらいバクバクいってる





「....な、に.......綾瀬く、ん.....??」





顔が熱い...



たぶん今の私は耳まで真っ赤だと思う






早く離してよ、死んじゃう!!









「............その顔、反則だろ...」





「ふぇっ??」





ばっと振り返ると、

綾瀬くんはほっぺをピンクにして

そっぽを向いてた








それがまた可愛いです綾瀬くん!