「え~……皆、残念な知らせだ……」


突然、先生が暗い顔で話しだした。それ、俺たちにとっても、ショッキングな話だった。昨日、病院に運ばれた後、直斗が死んだ、ということだった。


「そんな……直斗……」


前の席に座っている剛を見てみると、誰に対しても強気で、常に笑顔を絶やさなかったあの剛が、暗い顔をして、俯いている。


「俺のせいだ……俺が一緒に居たら……!」


「剛のせいじゃないよ。あれは事故だったんだから」


それは事実だ。大体、わざと起こしたような事故ではない。誰にも予期できなかったようなことを、自分のせいだと思うのは、おかしい。


「ああ、直斗……」


だが、どれだけ俺が慰めても、剛は立ち直りそうにない。ここは、しばらくほっといた方が良いだろう……