聖夜side--

「空…」

葵がそう呟いたのを俺は聞き逃さなかった。

空?空ってなんだ…?

「空が…空が危ない!!」

いきなり叫んだ葵は立ち上がり部屋をでて行こうとする

「おい!ちょっと待て!落ち着け!」

「離して!あの家に帰らなきゃ…空が、空が死んじゃう!!空はあたしの唯一の家族なの!あたしが、守らなきゃ…」


そこまで言うと葵はプツンと眠ってしまった。


くたっとする葵を支えると俺はもう一度布団に寝かした。


「レン、悠志。葵を調べろ。
こいつに聞くのが1番早いが目が覚めるを待ってるほど俺は暇じゃねぇ。1時間で調べてこい。」

「相変わらず聖夜は無茶言うよな〜」

「本当に…まぁ1時間あれば恋夜なら大丈夫でしょう。」

「え、俺が調べるの?悠志は??」

「……。」

「ちょ!おい!悠志シカトすんなよ!」

スタスタと部屋を出る悠志を追いかけてレンも部屋を出て行った。