「さて、うるさいのも静かになりましたしそろそろちゃんと自己紹介をしましょうか」
悠志さんの一声でやっと本題に入る
「もうお分かりかと思いますが、わたしの名前は冬木(ふゆき)悠志といいます。こちらにいるのは夏目組現若頭、夏目聖夜。わたしと恋夜は聖夜の側近をやっています。」
淡々と口から説明されて、とりあえず分かったのはさらさらの黒髪でメガネをかけた男の人が悠志さんで、ワックスでがチッと固めた黒髪の人が聖夜さん。そして、金髪のツンツンしてるのが恋夜さん。
「そ、そいえば夏目組って言うのは…?」
「夏目組とは、関東勢力の中でも300の傘下を持つ暴力団です。表としては、season freeという会社はご存知ですか?」
season freeといえば、ブランド洋服から雑貨、化粧品などあらゆる種類の品物を販売している大規模な会社。
まだ、家族みんなが生きてたころよくそのメーカーに買い物に行った。
あの頃は本当に幸せだった。
優しいママにいつも笑わしてくれるパパ
お姉ちゃん子だった弟の空。
いつも笑ってた。
