俺の前には、夢にまで見た昨日の少女がいた。


「あの、これ昨日落としたよ」

「......!ありがとう!」


少女は、大切そうに時計を握りしめた。


「大切な物?」

「うん....」

それ以上少女は何も言わなかった。


「あ、学校!!」

「一緒にいこう?」




そう言って、俺は少女の手を掴んで走り出した。