何十秒見ていただろう。その美しい歌声と少女に、見入ってしまっていた。


「ひゃ!!」

少女が振り向き、俺に気付いた。

俺は、その場から動けずにいると少女が

「ご、ごめんなさい!」

と言って、教室から飛び出してしまった。




教室には、桜の花弁が床に落ちていた。