早く決めようとするので、最愛は待つように頼んだ。

「ちょっと待て。サイトを開いたばかりなのだからな」
「早く・・・・・・」
「わかったから・・・・・・」

 一覧にあった映画はラブストーリーや動物との絆、ホラー、ヒューマン・ドラマ、サスペンス・アクション、アニメなど。その中で選択肢をいくつか取り上げてみた。
 最愛が気になっている映画はラブストーリーとヒューマン・ドラマ、サスペンス・アクション。礼雅の意見も聞きたいので、最愛は手招いた。

「お前は何がいいんだ? アニメ?」
「・・・・・・違う」
「じゃあ、勉強のためにラブストーリーか? 好奇心旺盛なのはいいが、幼稚園児には刺激が強いだろ?」

 最愛は礼雅が子ども扱いをするところがあまり好きではない。
 だけど、そのことを言うと、前回のようにからかわれてしまうかもしれないので、最愛はそのことについて触れなかった。

「私は大学生だから問題ない。それにヒューマン・ドラマ、サスペンス・アクションも面白そうだ」
「俺はこれがいいな」

 礼雅が選んだものはテレビで何度も宣伝しているので、徐々に面白そうだと思うようになっていった。
 最愛が観たがっている映画と同じだったので、何の心配もいらなかった。

「十時二十分からだな。最愛、起きられるか?」
「当然だ」

 きちんと目覚まし時計で起きることができる。

「よしよし・・・・・・」

 礼雅は最愛の頭をポンポンと軽く叩いた。

「寝坊するなよ?」
「俺は学生だったときも、仕事をするようになってからも遅刻はない」
「日が経ったら映画か・・・・・・」

 映画を楽しみにしながら、その日が来ることを待った。