episode1

小学校の卒業式が過ぎ、今度は中学校の
入学式が始まった

数週間掛っぱなしだったセーラー服を着て
2つ縛りにし、前髪はパッツンにし
元々、スカートが嫌いな私はスカートを履くのを数分ぐらい拒み続けていたけれど、お母さんに怒られてやっと履いたスカートの端を掴みながら一人でクラス分けの貼り紙を見た
一組には無く、二組の最後から二番目の所に私の名前があった
それを見つけ、直ぐに人混みから離れた
昇降口にある二組の下駄箱の所で靴を脱ぎ
最後から2番目の所の下駄箱の場所に靴を入れ、案内路を見ながら二組の教室に向かって歩いた

しかし、私は方向音痴だった為、よく分からない場所に行ってしまった
気付いた時には教室よ反対側の技術室に来てしまっていた

「……おうふ」

そう呟きとりあえず下駄箱に戻ろうと
後ろを振り返り戻った

家庭科室の前を通りすぎ右に曲がろうとしたら階段から誰かがおりてきた
自分より背が小さく、色が白く、病弱そうな男の人が
男の人も私に気付き目が合った
私は直ぐに目を逸らし歩こうとしたら
声を掛けてきた

「あの~…一年生?だ、だったら場所分からないから一緒に行っても……いいかな?アハハ……」

意外に声がはっていた
私は無言で頷きその男の人に案内路を渡した
男の人はビックリしたように、でも笑顔でお礼を言ってきた
そして、無言で歩き始めた
暫くして、目的の二組の場所の近くに来た
私は嬉しく思った
自分は目的地に着いたので男の人に言おうと声を掛けた

「「あ、私(俺)ここなんで」」
「……?!!!!」
「え、マジ?!!」

声が二人してハモってしまった
暫く沈黙が続き男の人が

「あー、同じクラスなんか!宜しく!!」

そういって手を出してきた
私は軽く頷き教室に慌てて入ってしまった
男の人とあまり話すのが好きでは無いし
なにより、恥ずかしかったからだ