下に行くとそこにはエナメルバックが置いてあった
黒と白のエナメルバックが
ビックリして見ているとお母さんが台所から出てきて笑いながらエナメルバックを
指さしこう言った

母「ほらあっ!中学生になるんだから!もうランドセルはいらんでしょ?だから新しいバック買っといたよ!」

そして私に差し出してきた
私はそれを受け取り、お礼をいって2階に行こうとした
だけどお母さんの言葉で引き止められた

母「ありゃっ?!ランドセル持って何処行くの?!」
自「え……自分の部屋やけど」
母「あはははっ!アンタもう小学生じゃないんだから、ランドセルいらんでしょ?!ほら、そこのダンボールに入れといて頂戴!」
自「……はあ?」

お母さんの指さした方を見るとダンボールが置かれていた

私はダンボールの側まで歩き、座った
ダンボールを開け、躊躇いがちに赤いボロボロなランドセルを入れた
私の六年間の思い出が詰まったランドセル
毎日のように使っていたランドセル
ガムテープで閉めるまえに私は赤いボロボロなランドセルに向かってこう言った

「お疲れ様」

そしてガムテープをした
それをお母さんにわたし、黒と白のエナメルバックを両手に持った
これから三年間使うことになるエナメルバック
私はエナメルバックに向かってこう言った

「これから宜しく」

そしてそれを引きずりながら2階に行った