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桜がヒラヒラ舞い降りる中
私は小学校を卒業した

私服では無く、セーラー服を着て
別にバラバラになる訳じゃないのに
泣きながら皆それぞれ写真を撮っていた
先生も別に遠い場所に行ってしまう訳じゃないのに泣きながら写真を撮っていた

慌ただしい時間が嫌いな私は中の良かった友達とだけ写真を撮り直ぐに帰ってしまった

家に帰ると直ぐにセーラー服を脱ぎ
ハンガーに掛けた
そして、スウェットに着替え、卒業アルバムを左手に持ちベットの上にダイブした

仰向けになり卒業アルバムを開いた
入学式から今までの写真が沢山あった
初めての授業の様子初めての運動会
初めての事ばかりの一年生の時の写真を見たら懐かしくて、なんだか笑ってしまった
二年生、三年生と…どんどん大きくなってきて、自分の成長が分かった

ペラペラと捲っていると、ふと、机の横に置かれている赤いボロボロなランドセルが目に入った
私の六年間を物語っている赤いボロボロなランドセル
机の横に行き、赤いボロボロなランドセルを手に取った
昔はあんなにおっきく感じたのに、
今はちょうどいい大きさになっている
今までの思い出を振り返ってランドセルを撫でた
暫くしてお母さんの声が下から聞こえた

「梓紗ーっ!ちょっとランドセルもって下においで!!」

相変わらずハリのある声で私を呼んでいた
私は

「へいへい、今行きますよ…っと」

と、ダルそうに返事をしランドセルを持ち、階段をおりた