目の前で人が倒れるなんて初めてすぎて、俺は戸惑う。


え…?


俺は体をゆする。


でも反応しない。


…どうすれば…?


あ、そうだ。


俺は本郷さんを抱え上げた。


そう、世間一般で言うお姫様だっこというもので。


小さな顔が目の前にある。


ぐったりしている彼女を抱え、俺は屋上をあとにした。