しばらくすると目的地らしい駅に着いたので
遥斗に続いて降りる。
遥斗は、スタスタ歩いて私を置いていってしまう。
「ちょっと……ねぇ遥斗待って!」
そう言うと、遥斗は振り向いて止まってくれた。
「遅いなぁ、ばーか」
そう言って笑って。
私も笑い返して遥斗のところに行こうとすると、
ドンッ!!
誰かとぶつかった。
すごく肩が痛い。
振り向けば、そこにいたのはなんと
中学のときの同級生、渡仲 廉(となか れん)
くんだった。
「あ……お前恋雪?」
廉くんが話しかけてきた。
「そ、そうだけど。廉…くん?」
一応確認のために聞いてみた。
「そうだよ。」
彼はにこっと笑い、こっちに来た。