5月下旬。
まだ席替えをしていないから、
遥斗は変わらず前の席。
休み時間になっては、私をからかってくる。
けど今日は違かった。
クラスの男子に初めて話しかけられた。
えっと、名前は確か…誠(まこと)くんだ!
なぜだかわからないけど、私に数学を教えろと、言ってきた。
そして、休み時間になった直前話しかけてきた遥斗を無視して
その人に数学の、さっきでてきた問題を教えてあげた。
すると、誠くんから衝撃発言が。
「伊東さんさ、あいつと付き合ってんの?」
「へ⁈ あ、あいつって?」
「あいつだよ、麻木」
あぁ。
「遥斗は、ただの友達だよ!」
そう言うと、「そーなんだ。ありがとう」と言って
席に戻ってしまった。
なんなんだろう?
と、疑問に思ったけど、特に気にはしなかった。