こころの温度差

私は遅れた分を取り返すため、
必死にレポートの下書きを作った。


気が付いた頃には夕方で、

気が付いたら残っていたのは、
私と新井先輩だけになっていた。

「アヤちゃん、
もう5時すぎてるけど、まだやるの?」

「あっはい。これ、
もうちょっと、
キリのいいとこまでやって帰ります。」

家にいると、
また修のことばかり考えてしまう。

何か夢中になってしていたほうが、
気が紛れるみたいだ。


「じゃあ、オレも少し残っていくわ。
旅行の幹事も頼まれてるし。」


先輩は裏方の仕事も、
嫌な顔ひとつせず引き受けるような人だ。