「うん。自分が好きになるより、
好かれたほうが
幸せだと思うよ。

恋愛は、
より多く好かれたほうが、勝ち。」


そう言うと、
セイちゃんは私の左うでを軽く、
ポンポンと叩いた。


もう3時近くになっている。

帰りの待ち合わせや、なにやらで
カフェテリアには、人が多くなっていた。

セイちゃんとユミの話を
ぼんやりと聞きながら、
さっきのひと言が耳から離れない。



(恋愛に勝ち・負けなんてあるの?

 今は熱くなってる私のほうが、
修に負けたってことなの?)