こころの温度差

その夜遅く、
自分のバイトが終わって
帰り道ケータイをみると
知らない番号から着信があった。

留守電を聞いてみると
亜矢子からだった。

アパートに戻って、
着替えをすますと
食事も取らずに電話を掛けた。


「あの、夜分遅くすいません。
森といいますが。」

得意のめいいっぱい気取った声で話した。

「あや、、さん、、。
どうしたの?
何かまだ話したりないことでも。」

亜矢子もなにか警戒しているような
口ぶりだった。

それはそうだ。
私たちは、一人のひとを
取り合っているのだから。