この人は、いつもこうして
美しく振る舞うのだろう。


こうして、泣くときさえも、穏やかに
泣くのだろう。


目も、鼻の頭も真っ赤にして、
涙と鼻水がいっぺんに垂れてくる
私なんかとは、違うのだ。


うらやましいと思った。


そしてとても妬ましかった。


修が、一番好きなのは亜矢子なのだ。