修の地元の駅は、
中央線の沿線の中でも
比較的静かなところだった。

それでも、
改札口の前にあるこのファーストフード店には、
ひっきりなしに客が出入りしている。

レジカウンターが見える、
一番奥の席に座って、
女性客が入ってくる度に、
緊張しながら顔を確認した。

お昼ご飯はまだだったので、
サンドイッチのセットを
注文したのだが、食べる気がしない。

3時20分。

さすがに緊張の糸がふっとゆるんで、

(もしかして、怖じ気づいて逃げた?)

なんて思った時だった。