「あ。。。
はい、覚えてます。」

「一度あなたとお話したいんです。
できればすぐにでも。」

「、、。今すぐは無理だけど、
3時にここのバイトが
終わるから、
その後すぐになら少し時間があるわ。」

「わかりました。
場所はそちらの都合のいいところで。」

「じゃあ、駅の構内に
ファーストフードのお店があるから
 そこに居て下さい。」

「はい。では。」

驚くほど、
簡単にそして淡々と話が進んで行った。

衝動的だと思っていたが、
この日のために練習していたかのようだ。

とにかく、うかうかしていられない。

いそいでシャワーを浴びると、
先日買ったばかりの
セーターの値札のタッグを外した。


どこに行くときよりも、
一番素敵なコートをきて、
一番気に入っているコーディネイトをした。

こんなに丁寧に、
お化粧をしたのも初めてだった。