「それじゃ、明日からまた、よろしくな、犬」
「は?!犬?!」
席を立つと、教室のドアを開け、廊下に出る西森を追いかけ、私も席を立った。
「なんだ、マイルドに包まなくてもいいのか?下僕」
「下僕?!!!」
私の頭の上に、どんどんとハテナマークが増えていく。
もはや、強制的な感じがするのは気のせいかな…。
「あんたの犬にも下僕にも、絶対にならないからね!」
すでに歩き始めていた西森の背中に、思いっきり叫ぶと、廊下全体に響き渡った。
「馬鹿、ちゃんと青空って呼べよ?」
薄く聞こえた声に、反論する間もなく、西森は階段の下へと行ってしまった。
「はあ……」
もう一度、教室に入ると、一気に恥ずかしさがこみ上げてきた。
「もお………………、人生最大の恥!!!!」
私の計画は一体、うまくいったのか、失敗したのか……。