「さっちゃん……。ごめん!!!!」




両手のひらを合わせ、さっちゃんに謝り倒す。





「別にいいよ。一週間に一回だけでしょ?それが我慢できないほど、七海オタクじゃないから。それに、ちょうど隆樹とも話せる時間が増えるしね」






さっちゃ〜ん!と抱きつく私を、力ずくで引き離す。





「あっ!そろそろ行くね!空き教室前に行かなきゃ!」






「気をつけてねー」





ヒラヒラと手を振ると、タッタッタッ、と廊下を走り出す。






今だけ思った。





さっちゃんに彼氏がいて良かった…と。