「どうしたの??」
いきなり声をかけられ、びっくりしたものの、すぐに冷静キャラに戻る。
「あっ、そうそうこれ落としたよね?」
「ん?……あっ!キーホルダー!いつ落ちちゃったのかな…。ありがとう!」
「いえいえっ」
わざとらしい笑顔を、苦笑いで見ながら、彼の大きな手に乗せられたキーホルダーを受け取る。
さっちゃんとお揃いで買った、色違いのクマ型ストラップを、カバンにはつけず、ポケットに入れる。
「………」
「………」
いや、何この沈黙!
いろんな視線が混じって、痛いんだけどな…。
私の心が。
こんなやつと一緒にいるところなんて見られたら………。
ん?……。
その時、私の頭の中に何が思い浮かんだかといえば……。
この男を、使う…、利用する…、ということだった。

