「ドライブに行った3人は、車で、海岸沿いを走ってたらしいの。その時、雨でタイヤが滑ったらしくてね…。カーブを曲がりきれなくて、それで………」
お父さんは、亡くなったのね……。
「俺の両親は……、その時に、亡くなったんですか…」
………え?
「ええ…。そうよ……。西森さんもまた、有名なバイオリニストだったの。奥さんは、私と一緒に、世界で活躍できるような美容師になることを目指していたわ。でも、あの事故があって……。そこから、青空君の居場所がわからなくなっちゃって…。ただ、施設に引き取られたってことだけはわかってたの…。ここでまた会えるなんて………。大きくなったわね」
目に涙を浮かべながら言うお母さんの顔は、いつものように優しく、全てを包み込むような笑顔だった。

