「……なぁ、…あいつ、誰だよ…」
「知らねえよ……でも、あんなやついたか?」
「どこのクラスか?……」
「…じゃねーの?……」
「でもよ………」
「あんな……美人、いたか?」
「さあな……」
「うわー……。やっぱ、めっちゃ可愛いな…」
そんなことは知っている。
わざわざ言われなくても、私が笑いかければ、みんなして頬を赤く染めることぐらい、目に見える。
どこのクラスなのかもわからない、私の名前もわからない、私がいつからこの学校にいたのかもわからない。
だって、
まさか、この私が、昨日までの『ぞうきん』とは、誰も思わないでしょうから。

