「後は西森に任せて、お前らは自分たちの試合に戻れー」
先生の声が騒ついている体育館に響く。
それから、試合が再開されたものの、私は二人が出て行った扉を見つめることしかできなかった。
また、ドキンッと胸が苦しくなる。
空菜を抱えた時、青空の眼には私なんてうつっていなかった。
いつもの、あの笑顔の暖かみも、何も感じることができなかった。
そんな事を考えていると、頭の中に何か黒いものがよぎった。
『七海のこと、もう、好きじゃないんだ』
『まあ、あいつはあんたより私を選んだんだからさっ』
『フラレタ、フラレタ、フラレタ、フラレタ、フラレタ、フラレタ』
結局、その場から一歩も動けずに時は過ぎて行ってしまった。

